お話の世界から本物に出会う

年中・ふじ組は劇活動に向けて、『からすの せっけん」や『おおかみと 7ひきのこやぎ』を活動の中で、みんなで遊んでみたそうです。

その中で、『からすの せっけん』の”せっけん”について、「手を洗うもの」という認識が無い子がいたそうです。確かに、最近はポンプ式の液体石鹼が主流となり、あまり過程で固形石鹸を使用している家庭は少ないかもしれません。
※我が家も頑固な泥汚れに使用することが主流で”手や身体を洗うもの”としては使用していないので、なるほどなと思いました。
そこで、担任が固形石鹸を教室に持ってくると、「いいにおい」と匂いを確かめる子や、「おっとっと!」とつるつるすべる感覚に、あたふたする姿などがあり、お話の世界を通して、具体物と出会う経験ができたようです。

私も以前、年中組の担任をしているときに『からすの せっけん』の劇を行ったことがあります。
当時は、幼稚園でも手を洗うのに”せっけん”を使用しており、劇の取り組みを教室でしていたら、テラスの水道の”せっけん”をカラスが盗んでいくところをみんなで目撃し、お話の世界のイメージが広がっていくという出来事がありました。懐かしい、良い思い出です。

また、『おおかみと 7ひきのこやぎ』では、「はくぼく」でおおかみが声を変える場面があり、「はくぼくってなに?」という疑問から「はくぼく=チョーク」という事を知り、さっそく教室に黒板とチョークを置いていました。担任の行動力。さすがです。

子ども達から「ほんとうに ちょーくを たべると こえ かわるの?」という疑問に、もう担任の知的好奇心がとまりません。

担任保育者が調べると、昔のドイツで生まれた考え方で『むかし、商店ではチョークで売掛金を石盤に記した。支払いをめぐって争いが起こり、法廷にもちこまれると、訴えられた者はとたんに猫なで声を出してまるくおさめようとしたことから、「チョークを食べる」というのは「おべっかを使う」とか「かん高い声で、言いわけをする」とい意味になった。そこで、こういう声を出す人に対して、「あれはチョークを食べたみたい」などと表現するようになった」』があるそうです。

私もなるほどなと感心しておりました。子どもたちが取り組む劇の題材研究、本質を探っていくことの大切さを改めて感じたのでした。