2歳児クラスの「まねっこ」

拝啓 乳児主任様

※ブログ上で、保育園ブログを書いている乳児主任とお手紙のやり取りをしたら面白いのではないかと思い、公開お手紙を書いています。読者の皆様も、お付き合いください・・・m(__)m

今日、裏山でみかん組(2歳児)が遊んでいる所に出会いました。
幼稚園の子どもたちが、先日から掘っている穴を今日も掘り進めていると、みかん組の子どもたちも集まってきて興味深くみています。
少しすると、幼稚園のお兄さん、お姉さんがクラスの集まりで入室していき、裏山にはみかん組の子どもたちと数名の幼児だけが残りました。すると、さっきまで近くで見ていたみかん組の子どもたちが、穴に吸い寄せられるように入っていき、幼稚園の子どもたちが使っていたシャベルを手に取り、お兄さん、お姉さんのように掘る作業をはじめます。言葉は多くありませんが文字通り”黙々と”作業に打ち込む子どもたち。同じ道具、同じ動作、単純動作の反復は、仲間を感じるには充分な条件がそろっているように見えました。

乳児主任の先生は、昨年度の園内研修から乳児の「まねっこ」について、探究をしていましたね。
乳児の模倣の「可愛さ」また、可愛さだけではない、乳児の「学びの世界」に私自身、多くの学びをいただきました。

入園当初の子どもたちの模倣行為に注目してみると、保育園の生活の中で、保育者の動作を真似してみたり、家庭での動作のまねっこだったり、友だちのまねっこだったり、、、どれも、乳児期の子どもたちにとって「心地よい」と思う事柄・体験の再現が「まねっこ」の大きな要因のように感じます。

しかし今日の出来事でも見られるように、2歳児以降の模倣行為を見てみると、「憧れ」や、「興味関心の深まり・高まり」に起因した「まねっこ」が出てきているようにも感じました。

「たのしそう」「やってみたい」「できるかな・・・」「みんなも やってる」そんな、そうした感情の中で、環境(今回は大きくあいた穴)や共通の道具一緒にやる仲間、繰り返し行うだけの時間的保障など緩やかな生活の中で世界を広げていってるのだなと思うと、乳幼児期の育ちの環境である時間・空間・仲間の重要性を改めて感じました。


「見る」→「模倣する」→「創造する」という一連の流れを短時間ですが垣間見ることが出来、2歳児の子どもたちの中にも確かな「学びへの萌芽」が見られて感動しました!

一つの施設の中で、幼稚園と保育園がともに生活をしていることの良さを見出しながら、好循環をもたらすことが出来たらよいなと思います。また、是非、乳児の生活の中での注目ポイント教えてくださいね。

副園長 田中より