自ら目標を設定する

神明こども園の裏山には神明おやじの会の皆さんが旧園舎の木材で作ってくださったツリーハウス(今はツリーデッキ)があります。

子どもたちはツリーハウスに登って、ヒーローになりきってダンスをしたり、仲良しの友達と隣り合って座って何気ない会話をしたりと、子どもたちの憩いの場となっています。

 今日は、年長組のCちゃんが「ツリーハウスに ロープ つかわないで ジャンプで のぼりたい」と挑戦をしていました。
 今日は生憎、前日の雨で登り板が滑ります。それでもCちゃんは助走をつけて勢いよく登り板を駆け上がります。
 そのたびに足が滑って、ドテーっと登り板にぶつかり痛そうです。失敗するたびに「もっと とおくから いきおい つけて のぼらないと だめだな」と自分なりに反省をつぶやきます。
※こんな時に「危ないからやめておきな」はナンセンスだなとグッと我慢

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何度も挑戦するCちゃんの姿に、私はすっかり感心して「Cちゃん 頑張れ!!Cちゃん 頑張れ!!」と応援にも熱が入ります。

助走はどんどん遠くなり、向かいにある築山のうえから勢いよく降りてきて、その勢いで登り台を蹴り上げました。すると、何とか登り台の出っ張りに手がかかり、ヒモを使わずに上まで登りきることが出来ました。

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「コツ わかれば かんたんだな」とクールに、表情は誇らしげにつぶやくCちゃん。
ヒモを使わずに登れるまでに少なくとも20回は挑戦し、その度に登れずに悔しがっていました。

子どもたちは、遊びの中で自ら目標を設定して様々なことに挑戦します。年齢や性格、遊び方によって挑戦の仕方はそれぞれです。誰かからの賞賛や賛美が欲しくてやるのではなく、あくまでも”自ら目標を立て、自らの納得感を目指して”挑戦をしているのです。

Cちゃんのチャレンジだって、誰かに言われてやっていることではありません。それなのに、何度も何度も繰り返し挑戦するのです。


大人になると、何かに挑戦する事や負担がともなう時、報酬や見返りを求めがちです。こども園で生活していると、上記のような子どもたちの姿に、ただただ感動し、人として尊敬する出来ごとに出会う事ができます。