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年少こりす組の子が砂場で料理をしていました。もう一方では、山を作っていました。
料理をしていたMちゃんが「パーティーするんだよ!ぜんぶの おりょうり つくるんだ!」と大張り切りです。
すると隣で山を作っていたOちゃん・Yちゃんは、「こっちは ぱーてぃーやま つくろう」と影響を受けました。
しばらく山を作っていくと、Oちゃんがイチョウの葉っぱを見つけました。
Oちゃん「これ、きれいな おはな。これ たからもの に しよう」
気に入ったイチョウの葉っぱを大切に水で洗って、握っています。
イチョウの葉っぱを大切に握りながら、山をまた作ります。しばらくして山が大きくなってくると、また良いことを思いつきました。
Oちゃん「おやまに これ(イチョウの葉)かざったら きれいな パーティーやまに なる!」
すると、一緒に作っていたYちゃんは、イチョウを今は飾りたくなかったようで「かざりたくない」と言いました。
どうしても飾りたいOちゃんと、今は飾りたくないYちゃん。しばらく「かざりたい!」「かざりたくない!」とお互い主張をしていました。「どうなるかな?」「ちょっと様子を見てみよう」と近くで見ていると・・・。
一緒に山を作っていた年長組のRちゃんが二人に声を掛けました。
Rちゃん「Yちゃん、Oちゃん、けんか しないの。けんかしたら いやな きもちに なるよ。じゃんけんできめたら?」
私「じゃんけんねー!でも、負けたら 悲しい気持ちになるんじゃない?」
Oちゃん「かなしくないよ だって もう 4さい だもん」
Rちゃん「Yちゃん なんで つけたくないか りゆう いってみたら?」
Yちゃん「だって まだ ぜんぶ できてないじゃん ぜんぶ できたら つけていいの」
Oちゃん「ぜんぶ できたら いいの!?やった!それなら はやく つくろうよ」
こうして、その場にいたメンバーが全員納得してパーティー山づくりが進んでいました。
子どもたち同士で、立派にやり取りをしていて感動して見ていました。
私たちは時々、子どもの意見が違ったときに「折り合い」という言葉を使います。お互いの意見と意見を折り合って、「まぁまぁ納得できる内容」で終息を迎えることを「折り合い」と言っています。それに対して、お互いが納得のいくまで意見を出して、そうしてお互いの納得できる内容を模索することを「寄り合い」と言っています。今回の事案はお互いが納得できる内容になるように意見を出し合ったという意味で「寄り合う」ことが出来た事案だったのではないでしょうか。
もちろん、子どものトラブルは、まだまだ保育者が橋渡しをしなくてはいけないことの方が大多数ですが、時には子どものいざこざも、一歩引いたところから見守らないといけないなということを子どもたちの姿から学ぶのでした。